2007/01/31

東京は楽しい!

昨晩は東京フォーラムでIL DIVOを見ることができました。話題の4人組の声量の大きさには圧倒されます。ラテン系のメランコリックなメロディーに生ピアノとガット・ギターが絡み、全ての曲で必ず来るフル・ヴォイスによる少しオーバー過ぎるサビ、そうですIL DIVOは冬ソナなんですね、中毒性の強い。終わってから道路を挟んで真向かいにあるコットンクラブに行ってみたら、なんとマーカス・ロバーツ・トリオが出ているではありませんか。レギュラー・メンバーのROLAND GUERIN(BASS), JASON MARSALIS(DRUMS)を引き連れてのライブです。2003年にベルリン郊外のヴァルトビューネにおいて、小沢征爾指揮、ベルリン・フィルハーモニーと「ガーシュイン・ナイト」で共演した稀代の才人達トリオです。あの時の興奮がまだ残っている私はまたしてもノック・アウトされてしまいました。IL DIVOで音の洪水にびしゃびしゃに浸り、30分後には爽やかでクールな音に洗い流されて、こんな経験は東京でなければできないですよ。A10神経を活性化させられる東京は中毒の街です。吉江一男

2007/01/30

国立新美術館


1月21日に旧東大研究所跡地に国立新美術館がオープンしました。六本木ヒルズにある森美術館、オープン間近のミッドタウンにできるサントリー美術館など六本木のこの界隈は美術館街になります。会社から徒歩5分なので早速行ってみました。そこで、もしこれが老人ホームだったら、もっと良かったんじゃないかと思ったりしているのです。黒川紀章氏設計の建物はもちろん素晴しく、入っただけでエネルギーが湧いて来るし、周囲には世界中の飲食店、キャバクラ、ライブ・ハウス、クラブなどがひしめき、楽しいことがいっぱいです。いざその時になったら前は青山墓地です。吉江一男

2007/01/26

世界最古のポピュラー音楽?!・・・クロンチョン

一週間ほど前にテレビ番組でインドネシアのクロンチョンという音楽が紹介されていました。クロンチョンは世界最古のポピュラー音楽ともいわれています。
起源は16世紀、当時インドネシアがポルトガルに支配されていた頃だそうです。ポルトガル船に乗っていたポルトガル人、アフリカ人、アラビア人らの船員が来航した際にそれぞれの国の音楽を伝え、そこにインドネシアの伝統音楽が取り入れられてクロンチョンが誕生しました。歌手は張りのある声で歌い、伴奏楽器としてはフルート、ヴァイオリン、チェロ、ギター、ベース、そしてチャッとチュッという弦3本のウクレレに似た楽器が演奏され、打楽器は使われません。弦楽器だけでリズムを作るのが特徴だそうです。
日本でも1948年に有名なクロンチョンの曲を日本語訳して松田トシという歌手が歌ったレコードが出ています。
今日、欧米のポピュラー音楽が世界中で聞かれ、人気を得ていますが、ポピュラー音楽の始まりがインドネシアからだったいうのには驚きました。テレビ番組では、最近インドネシアでクロンチョンの人気が廃れてきていて、若い演奏家が少なくなってきていることを取り上げていました。とても残念なことです。インドネシアの音楽といえばガムランなどが有名ですが、クロンチョンの伝統も守っていってほしいと思います。
Production Manager 市川祐子

2007/01/24

トゥーランガリラ交響曲

昨晩はサントリー・ホールでチョン・ミョンフン指揮、東京フィルハーモニーによるメシアン「トゥーランガリラ交響曲」のコンサートがありました。聴きに行くのは15年程前にサイモン・ラトルがバーミンガム・シンフォニーを連れて来日した時以来です。ピアノは横山幸雄、オンド・マルトノは前回同様世界的オンディスト(ヌーディストではない。)原田節です。この曲は二人のソリストがいる特徴に加え、交響曲は一般的に4楽章から成り立っていますが、10楽章という変則的な構成です。でも4楽章でなければいけない理由もないですよね。やはり良いコンテンポラリー・ミュージックは信じられます。吉江一男

2007/01/22

”不都合な真実”

先週20日に封切られた”不都合な真実”を見て来ました。地球温暖化の実態を映像で見せられて愕然としました。私達は真剣に考え,行動することが責務であり、もはや他人事ではかたずけられません。我が家も早速省エネを始めました。吉江

のこぎり音楽

先週木曜日に、のこぎり演奏家のサキタハヂメさんのコンサートへ行ってきました。“のこぎり音楽”というと馴染みのない方が多いと思います。私も昨年末にサキタさんのファーストフルアルバム「サキタハヂメMusical Saw Songs "S"」を聴くまで全く馴染みがありませんでし た。“のこぎり音楽”とは、その名の通り、のこぎりを楽器として演奏している音楽で、サキタさんのホームページから詳しい説明を抜粋させていただくと、「椅子に座り片刃の西洋のこぎり(SAW)を足で挟み、ギザギザのない方をバイオリンの弓で擦る奏法とマレット(バチ)で叩くのが一般的な奏方である・・・(途中省略)18世紀、西洋の大工が木で叩いて音を出したのが発祥とされるのこぎり音楽も、今やアメリカ、カナダ、日本、ヨーロッパ、中国、韓国など、世界中の演奏家に受け継がれています」とのことです。のこぎりから奏でられる音は、とても優しく、丸みがあって、時に宇宙空間にいるような気持ちになる音です。口笛の音色に近い、というと分かりやすいかもしれません。コンサートではサキタさんのオリジナル曲、クラシックの有名曲、サンタナの「哀愁のヨーロッパ」など、様々なジャンルの曲を演奏していました。
普段いろいろな音楽を聞いていて、それらの音楽の中から様々な楽器の音を聞いていることになりますが、その楽器というのは既に馴染みのあるものばかりで、新しい楽器との出会いは滅多にあることではないです。サキタさんの“のこぎり音楽”と出会い、それまで聞いたことのなかった音を聞いて、とても新鮮でした。民族音楽を聞いたときに、世界にはこんな楽器があったんだ、と新たな発見をすることがありますが、それに似た感覚でした。自分に馴染みのない楽器、全く知らない楽器が、まだまだあるはずなので、もっと追求して学んでいかなくては、と思います。この場を借りて、サキタハヂメさん、素晴らしい演奏をありがとうございました!
Production Manager 市川 祐子

2007/01/19

イタリア人は熱い


2002年に行なわれたクラウディオ・アバド指揮によるベルリン・フィルの模様がNHK HVで放送されました。会場はシチリー島パレルモにあるマッシモ劇場です。映画「ゴッド・ファーザー3」でアル・パチーノ扮するマイケル・コルレオーネの娘メアリーが凶弾に倒れる場面を覚えていますか。映画とシンクロしてマッシモ劇場で上演される「カヴァレリア・ルスティカーナ」の美しい旋律が流れていました。 そこへイタリア出身のアバドはイタリア人とは正反対の、厳格なドイツ人が中心となるベルリン・フィルを同行したのです。アバドはカラヤン亡き後1990〜2002までベルリン・フィル音楽監督の座にありましたが、2000年に生死をさまよう大病をし見事に復活し、この2002年は任期最後の年です。ブラームスの「ヴァイオリン協奏曲」が終わると歓喜のスタンディング・オベーション、「新世界」終演には靴を鳴らし、最後にヴェルデイの「シチリア島の夕べの祈り」が終わるとバルコニー席からはたくさんの花がステージに投げられ、ステージはその花でいっぱいです。真央ちゃんが滑り終わった後リンクに花が投げられるでしょ、あれと同じです。更に楽団員はその花を拾って胸ポケットに挿してアンコールに入ります。会場全体が熱気の渦状態で、人種を越えて一つになった瞬間です。私は一瞬だけシチリー島にいました。吉江一男

2007/01/09

香りと音楽♪

あけましておめでとうございます!!今年もよろしくお願い致します。
一年ほど前から”お香”に凝っています。日本古来のお香は香りが強く、クセがあるものも多いですが、最近はアロマの香りなどを入れたインセンスと呼ばれる西洋寄りのお香が多く売られています。いろいろなメーカーのお香(インセンス)を試しましたが、特に気に入っているのは「lisn」というお店の製品です。本店は京都で、関東には青山に支店があり、何十種類もの香りのインセンスを一本単位で購入できます。店内ではイージーリスニング調の音楽が流れていて、その音楽はお店の中で焚いているお香の香りに合っています。TV-CMの音楽は映像に合わせて作られますが、香りに合わせて音楽を作るというのも面白いことだと思います。香りというのは目で見る風景や映像よりも抽象的なので、それに合った音楽を作るのは難しいですが、花の香りには優しいメロディ、スパイスの香りにはリズミカルな音楽、etc.といった風にアイディアが浮かんできます。これからお香を焚くときは香りを楽しみながら、その香りに合った音楽を選んでみようと思っています。
Production Manager 市川 祐子