2008/02/26

MY BLUEBERRY NIGHTS


極上のサントラが届いた。こういう音を聴いていると音楽って本当に素晴しいと理屈抜きに思う。一曲目のノラジョーンズ"The Story"から最後のキャットパワー"The Greatest"まで、蜂蜜みたいに甘く、濃密でエキゾティックな香り、スパイシーでセクシー、、、。DRCの85年ASSORTEDを飲んでいるようで音楽の枠を超えています。3/22の封切りが楽しみです。吉江一男

ピアノ再発見!


久々の投稿です。音楽を制作する側とはいえ、広告に関係する仕事をしているせいか、電車に乗るたびに車内の中吊り広告を隅々見てしまいます。中吊り広告はTV-CMと違って雑誌の新刊号の案内が多いのが特徴です。ちょうど一ヶ月くらい前に電車に乗ったとき、"Esquire(エスクァイア)"の最新号案内の特集に惹かれ、すぐに買ってしまいました。その特集とは「ピアノ300年 音楽の真相。」です。
読んでみると非常に興味深い内容が多く大満足の一冊でした。ピアノの歴史、ピアノメーカーの紹介(YAMAHAやスタインウェイ以外にも非常にたくさんのメーカーがあるのです)、現在活躍するピアニストの紹介、などなど。一番面白かった記事はピアニスト、グレン・グールドの生涯と評論でした。彼が音楽界に与えた影響力を知り、すぐにグールドの名演といわれる1955年録音の「ゴルトベルク変奏曲」(作曲:バッハ)のCDを手に入れて聴きました。
私は4歳のときにピアノを始めて、いろいろな曲を弾いてきましたが、作曲家やピアニストに注目してもピアノという楽器そのものにじっくり向き合ったことがなかったなぁと、この特集を読んで思いました。
特集ではクラシック音楽界におけるピアノ、ピアニスト、ピアノ曲について書かれた記事がほとんどでしたが、私はキューバ音楽で弾かれるピアノの音が大好きです。スパニッシュとラテン音楽、そしてクラシックが混ざった独特な世界観があります。
ひさびさに長時間ひたすらピアノを弾きたくなりました♪
市川祐子

2008/02/19

CM既成概念の破壊

SOFT BANKのお父さんが猿だったら見る人は驚かなかったんでしょうね。あれは犬だからインパクトがあった訳です。お兄ちゃんの黒人もしかり、白人ではだめなんですよね。私が最初に見た時の印象はなんか異物感だけが残って理解不能でした。多分多くの人達がそうだったのではないでしょうか。最初は既成概念の破壊を目論んでいたようにも考えられます。でも制作者不屈の魂と我がままさでどんどんパワーアップされ、今では面白いCMとして市民権を得ています。ちょっと大袈裟かも知れませんが1917年のマルセル・デュシャン事件を思い出します。過激な現代アートも年月の経過と共に古典的手法になってしまうのです。その時間がCMの場合は特に短くなっています。吉江一男

2008/02/18

青山テルマの情緒感

青山テルマを聴いていると情緒感が受けるポイントなのかと思う。極端に言えばたった1回のオンエアーでも人の心に残ってしまう物があるとすれば、それはこんな情緒感なのではないでしょうか。CMでも放送1回きりの資生堂「新しい私になって」や日立マクセル「ずっとずっと」、4回放送のリクルート・リクナビプレミアム「山田悠子の就職活動」などがその例です。それはパーソナルを大事にしている所が共通していて、きっとこれらを制作した人達はとても我がままな人達なのではないか。青山テルマのプロデューサーは川添象郎さんですからね。吉江一男

2008/02/13

電通、営業益12%減

こんな記事が今朝の日経に載っていた。そして、、4ー12月「情報・通信」など広告低調、、とある。弊社の受注量からしても、TVを見ていても、情報・通信はまだまだ元気に写っていただけに信じ難い思いだ。しかし、少子化、原油高騰、サブプライム問題など、、色々な原因で不景気感が漂っていた矢先なので、ヤッパリの感も否めない。また月刊ダイヤモンドには、ユニバーサルミュージックはエイベックスに次いで去年業界第2位の売り上げを記録し、対前年比も増と報告されている。シュリンク状態に陥っている業界にあって、石坂会長の潔い経営手腕は流石と言うしかない。潔い広告がどんどん減っている中で、潔さこそが音楽作りのテーマだと思う。吉江一男

2008/02/12

名前のない馬〜VENICE~


1972年にグループAMERICAによってビルボードチャートNO1になった懐かしい曲がJOMOのCMで使われている。この同じ年にTAKE IT EASYでEAGLESがデビューをし、この頃はLINDA RONSTADT,ANDREW GOLD, JOHNNY MITCHELL,CAROL KING,JAMES TAYLORなどなど、、、錚々たるアーティスト達が活躍していた時代である。ベトナム戦争も終わり明るくカラッとしたサウンドがロス・アンジェルスを中心に続々と生まれていた。CAROL以外の彼等は皆ワーナーブラザースのアーティストで、AMERICA,JAMES,CARLY SIMONなどはバーバンクサウンド、EAGLES,LINDA,ANDREW,JOHNNYはアサイラム・サウンドと言われ、カリフォルニアでいつかはレコーディングをやってみたいと夢見る日本人若者達の憧れだった。そんな中にあってAMERICAはフォーク・ロック的なサウンドで73年位まで活動し、名前のない馬以外にもVENTURA HIGHWAYなどいかにもLAっぽい名曲がある。しかし74年にあのビートルズのプロデューサー・ジョージ・マーティンを迎えてからサウンドはガラッと変わり、ポップで洗練されて行く。そして75年にNO1ヒットSISTER GOLDEN HAIRを放つ。ジョージ・マーティンという人はあんなに垢抜けなかった彼等をこんなにまで変えてしまうのかと驚いたが、AMERICAはバンドというより造られたポップスター的になっていったのである。でも私はSISTER GOLDEN HAIRが大好きで、ギターで弾き語りができるようにいっぱい練習した。
さて、今回カバーをしてくれているVENICEは、60年VENICE BEACH生まれのKIPP LENNONを中心に,86年にレノン・ファミリー4人が結成したグループで、過去13枚のアルバムをリリースしている。今回CMサイズのために録音をやってもらったが、フルサイズが届いたのでiTune storeから販売を開始しました。兄弟姉妹、親戚、全員が音楽家というレノンファミリーの息の合ったサウンドを聴いて下さい。吉江一男

2008/02/07

次は著作権なしのクラシック?

高額な使用料を払ってCMに有名曲を使うのにそろそろ疲弊してきたのか? そもそも日本のCM用に作られた楽曲ではないので、使用料は勿論のこと許諾をとる手間も考えるとそれなりにリスクがあるのは当たり前だ。そんな中でこの10年間に使われた洋邦の既成曲は2000曲位になり、世界中のCMと比較しても特異な例であろう。こんな状態が永遠に続くことは勿論ある筈がないと誰もが思っているが、次に来る物はクラシックなんですかね? 最近良く目立つようになりましたね。それはきっと、クラシックをモチーフに上手にアレンジして作られたあるCMの放送がきっかけになっているんでしょう。やっぱり日本人って横並びが安心する国民なんですね。吉江一男