
1990年春"リクルート・フロムA to Z"の画期的なCMが流れた。それはルーカス・フィルムで制作されたイカとタコのCG映像に、河内音頭のラップがラガマフィンの上に乗っているという、何とも意表をついた組み合わせが画期的と言えた。ラップは当時無名に近かった河内家菊水丸で、”新聞読み(しんもんよみ)”の名手として関西方面では知る人ぞ知る存在だった。その菊水丸がこのCMをきっかけに一躍時の人になってしまい、テレビに出ずっぱりになったのである。その訴求力は凄がった。CDも出して大阪、名古屋、東京のクアトロにおいてプロモーション・ライブを敢行し、プロデューサーであった弊社の渡辺がドラム、作曲家のジェームスがキーボード、私がバリトン・サックスと合の手で参加。会社は休業状態の悪乗りもいい所で、今思うと何とものんきな時代であった。その時の企画とコピーを書いていたのが、現在博報堂クリエーティブ・ヴォックス社長の岩本泰明氏です。彼は今も現役バリバリで、青山テルマのNTT docomoなど素晴しいCMを作っている。
今聴いてもオモシロい音はこちらで。