2007/04/25

キユーピー&アヲハタCM SONG COLLECTION


キユーピーとアヲハタのCM1995〜2007までをコンパイルしたアルバムが配信だけで近々発売される。長年に渡り一貫したトーン&マナーで制作されているCMはオリジナリティーにおいて唯一無似のものであり、クリエーティブを志す者によって無条件にレスペクトされる。今回のコンピレーションはそのCMに音楽として参加したアーテイスト達の中から諸処の条件をクリアーした音源だけが収録され、全てがCMのためのオリジナルだ。全アーティストを収録できなかったのは残念だが、楽しめるものになっていると思う。吉江

2007/04/18

櫻井順さん素敵です。

今一番気になるCMはサントリーのDAKARA。豚ちゃん(ピグリンという名前らしい)のぬいぐるみがバレーを踊っている映像は可愛い過ぎます。そして音楽が気になって気になって調べてみたら櫻井順さんでした。このメロディーには色々な悲哀が込められていて深ーいのです。こういう仕事は熟練の技と、柔軟な脳からのひらめきがキープされている、選ばれたプロにしかできないと思います。そういえば♩ブタブタ子ブタ〜♩のエースコックのワンタン麺も櫻井先生です。ブタとの相性がいいのかも?吉江

2007/04/17

Hardingのマーラー第5番

昨晩はオペラシティーにおいてロンドン交響楽団(LSO)のコンサートがあった。タクトを振るのは、去年夏のザルツブルグ音楽祭で観て以来、楽しみに待ちに待ったDaniel Hardingだ。LSOは去年も来日していて、その時にチョン・ミョンフンの指揮でやった『展覧会の絵』は素晴しかった。この伝統的なオケと新進気鋭のハーディングの組み合わせに胸が轟かない訳はない。演目もマーラー最高傑作の一つシンフォニー第5番である。とにかく彼の指揮ぶりが見たくて前列3番目を取った。華奢で小柄な身体から振り下ろされる棒は鋭く天に向い、最後まで表情は精気に溢れ、圧倒的なパワーとスケールがフィナーレまで続いた。有名なアダージョはオーストリアン・スイーツのように美しく甘い曲だが、最後の音まで注意を途切らすことはなかった。走馬灯のように現れては消えて行くマーラー独特の音の波に漂いながら、こんな夢のような時間が永久に続いてくれればと願っている自分がいた。吉江

2007/04/13

オンド・マルトノでCMを。



久し振りにオンド・マルトノでCMを制作した。勿論演奏は世界的奏者の原田節さんで作曲は中川俊郎だ。このコンビは、1987年制作の劇場映画「ア・ラ・カルト・カンパニー」が初顔合わせで、それ以来数々の録音をやっている。映画の中で主演の今井美樹扮する茜のために作られた「茜のテーマ」はいろんなCMに使われた名曲だ。特に演出家の前田良輔さんはマルトノとこの曲の大ファンです。マルトノは電子楽器だがその響きはとても温かく、大きな宇宙に優しく吸い込まれるような気持ちになる。Radio Head のTom Yorkは簡易的なシステムのTom Yorkモデルなるものを作り、単音楽器なので、ハーモニー演奏をするために3台をステージに乗せてライブをやる。原田さんとの交友も深く、来日時には原田邸でマルトノ談義をやっている。来年は、マルトノをフィーチャーした「トゥーランガリラ交響曲」の作曲家メシアン生誕100年にあたるので原田さんは国内外と忙しい。そんな世界的オンディスト原田さんが弾く中川メロディーがCMから流れるのが楽しみです。「茜のテーマ」はi-Tunes Music Storeで購入できます。
吉江

2007/04/06

松坂デビュー

松坂がついにデビュー、ロイヤルズを相手に初勝利を上げた。野茂のデビュー時以上の10Kを奪い、アメリカはイチロー以来の騒ぎで、ボストンの地元紙は1面トップの見出しを日本語で「怪物デビュー」と書いている。こういうニュースは本当に私たちを幸せにしてくれる。ありがとう。吉江

2007/04/04

CMと口笛

最近のCM音楽には口笛が多く使われている。何故だろう? 人間は幸せを感じる時に、スキップするのと同じように口笛が出る。小さい頃は仲良し達とよくスキップをして遊んだものだが、歳を重ねるごとにできなくなってしまう。CMってやっぱり幸せを売るものだから、口笛には伝達力があるんだと思う。吉江

2007/04/02

Tony Bennet "DUETS"

何気なくBS2をつけてみると尊敬するTony Bennetの "DUETS"をやっていた。06年9月に発売の、Bono, Stevie Wonder, Billy Joel, Elton John, Juanes, James Taylor, Barbra Streisand,それにPaul MacCartneyなどなど錚々たるアーティスト達と共演したアルバムのメイキングだ。1993年のFrank Sinatra"DUETS"と同企画なのでそれ自体は新鮮ではないが、中身がとにかく凄い。80歳を過ぎたポップ歌手の声とは思えない張りと艶、そしてスィング感には圧倒的される。いったいどんな努力をすればこんなことが可能なのだろうか?日本のポップ歌手からは想像ができない。ポール・マッカートニーはTonyとの会話の中で、「20才の頃受けたインタビューの時、Cole Porterが自分の一番好きな作曲家だ。」と答えたと言っていた。過去を知らずして未来はないから。二人が歌う[The Very Thought Of You]は互いの深い尊敬と音楽に対するレスペクトがひしひしと伝わる。時代と共に表現は変わっても、音楽に対する愛とレスペクトは普遍的なものとして、最も大事にしたいと思う。私が23才の時、'72年にワイキキのRoyal Hawaiian Hotelで観たTonyのショーを思い出しながら、、、、吉江一男